
サボテンとは
サボテンを上手に育てるには、サボテンとはどのような植物なのかをしっかり理解しておく必要があります。
サボテンの特徴や好む環境を知ることは、今後サボテンを育てていく上で必ず役に立つ知識のはずです。
見た目の風貌から明らかに他の植物とは違った特徴を持ち合わせていることは察しがつくサボテンですが、実際どのような特徴を持ち合わせているのでしょう。
サボテンといえば厚みがあり、丸みを帯びたあの葉や茎を連想しますが、サボテンのように葉や茎、あるいは根の中に貯水組織が発達して多肉化した植物を総称して多肉植物と呼びます。
植物学的には多肉植物という科があるわけではなく、明確な定義もありませんが、園芸上のサボテンと多肉植物には次のような関係があります。
サボテンも多肉植物の仲間ですが、その種の多さからサボテン科の植物だけをサボテンと呼び、サボテン科の植物以外の一般の多肉植物だけを多肉植物と呼ぶようになりました。
ではそのサボテンとその他の多肉植物とを分ける大きな違いでもあるサボテンの特徴とはどのようなものなのでしょう。
サボテンの特徴

サボテンとは茎に刺座をもち、さまざまな形の刺があり、綿毛が密生する種類もある植物の総称です。
刺をもつ植物はいろいろありますが、サボテンの刺座の特徴は維管束で主軸につながっており、花を咲かせたり、子株を分枝したりする機能もあります。
このことからサボテンの刺は葉の変形したものではなく、枝の変形したものと考えられています。
さらに稜と呼ばれる突起をもつのもサボテンの特徴の一つです。
稜はイボやコブ状に変形している場合もあり、表面積を広くしてラジエターとしての役割を担っています。
根は広く浅く広がり、少ない水分を取り込みやすい構造になっているのもサボテンの特徴です。
これらサボテンの特徴は過酷な環境で生き抜くために進化したもので、その特徴からもサボテンの自生地が他の植物とは違うことも想像できるはずです。
サボテンの好む環境

サボテンの生育している地域は広範囲で、乾燥地に自生する種類のほか、熱帯地方の森林地帯に自生するものまで様々です。
生育環境が大きく異なることから形や性質も様々ですが、多くのサボテンは一般の植物が生育出来ないような乾燥地など過酷な環境に力強く根づいています。
我々、人間から見て過酷な環境である雨量の少ない砂漠や半砂漠の乾燥地帯で生き抜いてきたサボテンにとっては、そのような環境が一番好む環境なのかもしれません。
勝手な思い込みなどによる過保護な育成環境を作り上げるよりも、サボテンが本当に好む環境をしっかり理解して、その環境に近い状態を維持してあげることがサボテンをうまく育てるコツと言えます。