
サボテンの分類は古くからいろいろな学者によって試みられてきましたが、はっきりとした分類は未だされていなく、現在一番使われている分類として大きく次の3亜科に分けられています。
木の葉サボテン、ウチワサボテン、柱サボテン
このうち、木の葉サボテン亜科には3属、ウチワサボテン亜科には16属しか含まれないので、サボテンのほとんどは柱サボテン亜科に含まれることになります。
木の葉サボテン
木の葉サボテンはサボテン科の中では最も普通の植物に近い形をしており、外見上はサボテンのように見えません。
しかし、サボテン特有の刺座をもち、そこから刺を生ずることからサボテンの仲間と判断することができます。
杢キリンや桜キリンなどが木の葉サボテンに含まれます。
ウチワサボテン

ウチワサボテンは自生地の乾燥化が進むにつれて葉がなくなり、茎がしゃもじ状に変形したサボテンで、偏平な楕円形や球を積み重ねたような形をしており、円筒形や卵形のものもあります。
柱サボテン

柱サボテンは214属に分けられ、普通に見るサボテンのほとんどはこの柱サボテンに含まれています。
その種の形状は名前の通り柱型とは限らず、球型や紐状、薄い偏平な茎節を重ねたものなどさまざまです。
柱サボテンは稜を形成し、光の強さを加減できるのでウチワサボテンより進化したものと考えられています。
さらに乾燥した地域では体の表面積を小さくし、水分の蒸散を抑えるため、球形に姿を変えた 球サボテンもあり、サボテンの中では一番進化したものと考えられています。
一般にサボテンは形状、刺、花などを総合的に観賞しますが、ロビビア属やレブチア属、エキノプシス属、ノトカクタス属など、特に花を観賞の中心に置くものもあります。
花が綺麗なことで人気の高いシャコバサボテンやクジャクサボテンも柱サボテンの仲間ですが、このグループは高温多湿の熱帯雨林の樹上や岩場に着生して生育することから、森林性サボテンと呼ばれ、他のサボテンとは別扱いされています。
おすすめのサボテンの種類

上記に挙げたようにサボテンにはさまざまな特徴があり、サボテンのどこに魅力を感じるかは人それぞれです。
花が綺麗な花サボテンを好む人もいれば、刺に魅力を感じる人,刺なしの不思議さに魅力を感じる人、まん丸いサボテンに魅力を感じる人、細長いサボテンに魅力を感じる人など。
よってサボテンという大きなくくりの中では、おすすめのサボテンというのも絞りにくいものなのです。
ただ、基本的に流通量の多いものほど育てやすく人気があるという一つの指標がありますので、まずは流通量の多い種類のサボテンから好きなものを選んでみるといいかもしれません。