
サボテンの肥料
サボテンは寿命が長くゆっくり育つ植物ですので、肥料も生長に合わせてゆっくりと長く効き目が続く緩効性のものや遅効性のものが適しています。
また、サボテンは他の園芸植物に比べて成長が遅いので、他の植物ほど多量に肥料を施す必要はありません。
しかし、限られた容量の鉢土で栽培するのでしたら、全く肥料を与えないよりは、適正な量の肥料を施すほうが元気に生長します。
サボテンの肥料の与え方
与え方としては植え替えの際に元肥として与えれば、追肥を頻繁に与える必要はほとんどありません。
長期間じわりと効き目の続く緩効性化成肥料か、しばらく経ってから効果が現れる有機質肥料(遅効性)を少量、鉢底など根先から遠い所に入れます。
サボテンの中でも木の葉サボテンやウチワサボテンなど、生長が特に速い種類には、追肥が必要なこともあります。
この場合、液体肥料ならば草花用の濃度の10倍ぐらいに薄めて与えるのが安全です。
通常、鉢植えの植物は無肥料の用土に植え、根が活着してから置き肥をしたり、液肥を施し、元肥を施さないのが基本です。
しかし、サボテンのように水を与える回数が極端に少ない植物では水やりによって効果を表す置き肥が有効に利用されません。
そこで、植え替えのときに用土に混入するか、鉢底に入れて使います。
元肥として最も手軽に使えるのは緩効性化成肥料で、用土1リットルに対して2~3g混入します。
サボテンに肥料を与える適正時期
サボテンに肥料を与える時期は1年中いつでも良いわけではなく、肥料の効果が表れやすい適正時期というものがあります。
その中でも追肥は必ず生育期のみ施し、休眠期は施さないようにします。
植え替えを行ったものは、植え替え後20日くらいたって根が伸び始めたころから液肥を1000倍~3000倍に薄めて月に3回くらい施します。
小苗や中苗、あるいは根の強いサボテンは1000倍液とし、成球や老球は3000倍程度に薄くします。
2年以上植え替えを行っていない鉢は、根詰まりを起こしている可能性がありますので施肥は危険です。
必ず植え替えを行ってから肥料を施すようにします。
サボテンの生育に必要な微量成分は植え替えで用土を更新することにより補給されますので、追肥のみに頼るのはよくありません。
肥料やけを起こす原因
油かすや骨粉、鶏ふんなどの有機質肥料は完熟させてから使用するのならいいのですが、未発酵の有機肥料を入れると、鉢内で発酵して根を傷め、根腐れの原因になることもあります。