サボテンの増やし方 株分け・挿し木・種から育てる

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サボテンを増やす

サボテンの増やし方

サボテンの増やし方にはさし木によって増やす方法と株分け、そしてイメージし難いかもしれませんが種から育てる方法もあります。

種から育てる方法を実生と呼び、サボテンも種から育てるとアサガオやヒマワリと同じように双葉を最初に出します。

実生はサボテン園芸では最も難しい作業で高度な技術と経験が必要ですが、成功したときの楽しさは格別なものがあります。

種から育てて増やす

サボテンの種は花が受精し、その下に種の入った実をつけます。

自然界では鳥などの動物がその実を食べ、糞として種だけを排出することによって種が遠くに運ばれ発芽します。

種は果肉が付いたまま土に埋めても殆ど発芽しないため、芽をださせるためには果肉を取り除かなければなりません。

サボテンの種は専門店で購入することもできますし、自分で採種することもできます。

採種には親株が2本以上必要で(株分けで増やしたものは不可)、開花した午後か翌日に花粉を別の株のめしべにつけます。

種は2か月~半年くらいで熟すので、果実から取り出し、ハンカチなどで包んで良く水洗いして乾かし、冷蔵庫で貯蔵して翌春まきます。

種まきの時期になったら、清潔な用土をまき鉢に7分目ほど入れ、十分に水やりをして表面を平らにします。

用土は小豆大の小石をしき、天日干しした川砂をその上にならしたものでよく、等間隔になるように種をまき、土はかぶせないようにします。

まき床にとって、最も大切なことは雑菌やコケなどの胞子が入っていないことで、より良い方法として、種を蒔く前に80℃以上で10分間以上の蒸気消毒を行なえばさらに安心です。

種を蒔いた鉢を水を張った受け皿につけ、鉢のうえに半透明の板ガラスなどを置き、日当たりの良い場所で管理します。

この時、通気性を確保するためガラスと鉢に隙間ができるように割り箸などを挟んでおき、簡易温室のようなものをつくり、この状態で発芽を待ちます。

あまりにも太陽光の強い日が続くようなら、すりガラスや白紙で鉢を覆い、水切れのないようにして明るい日陰で管理し、発芽後に徐々に太陽光に慣らしていきます。

種から育てるのに最適な時期

サボテンの種が発芽するのに最適な温度は20℃以上です。

よって温度を保てれば1年中、実生は可能ですが、自然条件では発芽後の管理も含め、4月〜6月が種まきには最適な時期となります。

真夏も発芽はしますが、発芽したての幼苗は暑さと蒸れに弱いので管理には十分注意が必要です。

秋は暑さの面では問題ありませんが、寒い時期に向かうのが早いので、設備が完全でないと発芽後の管理が困難です。

そのような理由からやはり種まきには春先が最適な時期となります。

実生の最適な時期に合わせて種まきをする場合、出来るだけ新しい種子(採取後1年以内のものが理想)を選ぶと良い結果が得られます。

さし木で増やす

実生ほど時間と手間がかからず、誰にでも簡単にサボテンを増やす方法にさし木があります。

サボテンの場合はさし木といっても用土の上に置くぐらいですが・・・(笑

さし床はわずかに湿らせる程度にし、用土は特別に作る必要はなく、植え込み材料を利用します。

土中温度が高いほうが早く発根しますので、実生同様に最適な時期を選んで行うようにします。

さし木の方法はいたってシンプルで親株から子を外してさすだけですが、刃物を使って子を切り取ったり、植物体を胴切りした場合は、切り口を十分に乾かしてからさすようにします。

また、成長点を胴切りした下部はそのまま育てれば、やがて子株が出てその子をさし木にすることもできます。

株分けで増やす

サボテンには自然に子を出し、群生株になるものが沢山あります。

株分けは子を親株からはずして独立させるもので、親株と同一の形質のものが得られます。

サボテン愛好家の間では、これを株分けとは言わず、「かき子」といいますが、宿根草の株分けと本質的には同じ意味です。

親株から子をはずすとき、手で摘まんで簡単にはずせるものと、ナイフなどで切り離さないとはずれにくいものがあります。

簡単にはずせるものは、そのまま鉢に植えて差支えありませんが、ナイフを使うときは、切り口の断面が最小になる位置で切り離し、切り口を十分乾かしてから無肥料の清潔な用土に挿し木します。

自然に子を出さないサボテンは、ふつうは種まきで増やしますが、親株と同じ形質のサボテンを増やしたい時には生長点を切断して強制的に子を出させることができます。

これをサボテン界では「心止め」といい、子がある程度大きくなれば、親株からはずしてさし木します。

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