
サボテンの肥料の与え方とは?
サボテンに肥料を与えるタイミングは?
サボテンの肥料はどのような種類の肥料がおすすめ?
こんなサボテンの肥料の与え方に関する疑問についてご紹介いたします。
サボテンの肥料の与え方とは?
サボテンは栄養乏しい土地が多い乾燥地帯で育つ丈夫な植物ですが、適切に肥料を与えることでさらに健康に育ち、大きく成長したり美しい花を咲かせたりすることができます。
そんなサボテンへの肥料の与え方は、使用する肥料の種類によって異なります。
以下では、液体肥料、有機肥料、固体肥料のそれぞれの与え方について詳しくご紹介いたします。
液体肥料の与え方
液体肥料は初心者にも扱いやすく、速効性があるのが特徴です。
水で希釈して使用するため、水やりと同時に行うことができ、サボテンの根から速やかに吸収されます。
液体肥料の希釈率は製品ラベルに記載されている指示に従いますが、初めて使用する場合は、規定量よりも薄めに希釈するのがおすすめです。
液体肥料は2週間に1回の頻度で与えます。
よって生育期である春と秋には、月に2~3回のペースで与えると効果的です。
速効性があるため、短期間で栄養を供給できますが、持続時間が短いため頻繁に与える必要があります。
希釈した液体肥料をサボテンの根元に注ぎ、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
有機肥料の与え方
有機肥料は自然の有機物を原料に作られており、土壌の水はけや保水性を改良しながら栄養を供給します。
速効性はありませんが、持続効果が長く、じっくりと栄養を補給できるのがメリットです。
そんな有機肥料は主に植え替え時に使用します。
植え替えの2週間~1ヶ月前に土に混ぜ込んでおくことで植え替え後の生育期に合わせて肥料が効き始めるようになります。
有機肥料は少量で十分効果がありますので、多く与えすぎると肥料焼けを起こすため注意が必要です。
有機肥料のデメリットとしては自然の有機物が原料のため、臭いが発生することがあります。
室内で使用する場合は、臭い対策としてしっかりと土に混ぜ込み、表面に出ないようにしましょう。
固体肥料の与え方
固体肥料は粉や粒状のタイプで、遅効性肥料と緩効性肥料があります。
与えるタイミングや頻度が異なるため、それぞれの特性に応じて使用します。
遅効性肥料は土壌の微生物によって分解されるため、効果が現れるまで時間がかかります。
生育期の始めに与えると、徐々に栄養が供給されますので1~2ヵ月に1回の頻度で与えます。
緩効性肥料は与えた直後からゆっくりと効き始め、長期間にわたり栄養を供給します。
こちらも1~2ヵ月に1回の頻度で与えるのが一般的です。
また、植え替え時に新しい土に混ぜ込むと効果的です。
固体肥料は土に直接混ぜ込むか、鉢の表面に撒きます。
撒く場合は、肥料が根に直接触れないように注意しましょう。
肥料が根に直接触れると肥料焼けを起こす可能性があるため、必ず根から少し離れた場所に撒くようにします。
肥料の与え方を間違えるとサボテンを傷めてしまうことがありますので、与える量やタイミングを守り、慎重に行うことが大切です。
サボテンに肥料を与えるタイミングは?
サボテンに肥料を与える適切なタイミングを把握することは、植物の健康と成長を促進するために非常に重要です。
肥料を与えるタイミングを誤ると、逆にサボテンを傷める原因にもなります。
以下では、肥料を与えるべき具体的なタイミングと、それぞれの注意点について詳しくご紹介いたします。
生育期の春と秋に与える
サボテンに肥料を与える最も適した時期は、生育期である春と秋です。
春と秋はサボテンが活発に成長する時期であり、水分や栄養分を効率よく吸収します。
この時期に肥料を与えることで、植物の成長を促進し、健康を保つことができます。
春(3月~5月)に与える理由
春はサボテンが冬の休眠期から目覚め、成長を再開する時期です。
気温が上がり、日照時間が長くなることで、サボテンの活動が活発になります。
春に肥料を与えることで、新しい成長をサポートし、健康な葉や花を育てることができます。
秋(9月~11月)に与える理由
秋も春と同様にサボテンの成長が活発になる時期です。
夏の暑さが和らぎ、適度な温度と日照がサボテンの成長に適しています。
秋に肥料を与えることで、冬の休眠期に向けてサボテンが十分な栄養を蓄えることができます。
休眠期の夏と冬は肥料を控える
サボテンの休眠期である夏と冬には、肥料を与えることを避けるべきです。
休眠期はサボテンの成長が止まり、エネルギー消費が低下する時期です。
この時期に肥料を与えると、根が吸収しきれずにダメージを受けることがあります。
夏(6月~8月)に控える理由
夏は多くのサボテンが暑さにより休眠する時期です。
高温と強い日差しがサボテンの成長を抑制し、休眠状態に入ります。
この時期に肥料を与えると、根が肥料を吸収せず、逆に根腐れの原因になることがあります。
冬(12月~2月)に控える理由
冬もサボテンが休眠する時期であり、低温と短い日照時間が成長を抑制します。
この時期に肥料を与えると、根が活動を停止しているため、肥料を吸収できず、植物にストレスを与えることになります。
植え替え時期に与える
植え替えはサボテンにとって重要な作業であり、このタイミングで肥料を与えることも効果的です。
植え替えによって根が新しい土に適応しやすくなり、栄養の吸収がスムーズになります。
植え替えのタイミング
サボテンは2年に1回程度の頻度で植え替えを行うことが推奨されています。
植え替えの最適な時期は春か秋の生育期です。
植え替え時に根の状態をチェックし、健康な根を確認してから肥料を与えます。
サボテンの肥料はどのような種類の肥料がおすすめ?
サボテンに適した肥料には、液体肥料、有機肥料、固体肥料の3種類があります。
それぞれの肥料は特性や使用方法が異なるため、サボテンの成長段階や栽培環境に合わせて選ぶことが重要です。
以下では、各肥料の特徴と具体的なおすすめ商品について詳しくご紹介いたします。
液体肥料
液体肥料は、水で希釈して使用するタイプの肥料で、速効性があり初心者にも扱いやすいのが特徴です。
サボテンの根から速やかに吸収されるため、成長を促進する効果があります。
液体肥料のメリットは、簡単に使用できることと速効性です。
液体肥料は水で希釈して使用し、水やりと一緒に行うことで肥料が均等に行き渡ります。
速効性があるため、短期間で栄養を供給できますが、持続時間が短いため頻繁に与える必要があります。
2週間に1回の頻度で与えるのが一般的です。
ハイポネックス キュート サボテン・多肉植物用 150ml
ハイポネックスの液体肥料は希釈せずにそのまま使用できるタイプで、必要な栄養分がバランスよく配合されています。
速効性があり、そのまま簡単に与えられるため、手間を少なくしたい方におすすめです。
有機肥料
有機肥料は、油粕や鶏糞などの自然の有機物を原料に作られた肥料で、土壌の水はけや保水性を改良しながら栄養を供給します。
有機肥料のメリットは、土壌を改良し、持続的に栄養を供給できることです。
有機肥料はゆっくりと分解され、土壌に栄養を長期間供給します。
速効性はありませんが、持続効果が長く、植物にじっくりと栄養を補給します。
自然由来の原料を使用しているため、環境に優しい点も特徴です。
朝日工業 サボテンの肥料 550g
朝日工業の有機肥料は土に撒く固形タイプで、生育に必要なチッソ、リン酸、カリをバランスよく配合しています。
においが少ないため、室内でも安心して使用できる点が特徴です。
あかぎ園芸 サボテンの肥料 500g
あかぎ園芸の有機肥料は粒状の固体肥料で、においが少なく室内でも使いやすい商品です。
植え替え時に土に混ぜ込んで使用することで、長期間にわたって栄養を供給します。
固体肥料
固体肥料は粉や粒状のタイプで、遅効性肥料と緩効性肥料に分かれます。
固体肥料のメリットは、一度与えると長期間効果が持続することです。
固体肥料は土壌に混ぜ込んで使用するため、与え方によっては肥料焼けを起こさないよう注意が必要です。
遅効性肥料は土壌の微生物によって分解され、ゆっくりと栄養を供給します。
緩効性肥料は与えた直後から効き始め、1~2ヵ月に1回の頻度で与えると効果的です。
ハイポネックス マグァンプK
ハイポネックスの固体肥料は元肥としても追肥としても使える万能タイプです。
緩効性肥料であり、長期間にわたって効果を発揮します。
鉢植えの植物に対しても、適量を守って使用することで肥料焼けの心配が少なくなります。
花ごころ グリーンそだちEX
花ごころの固体肥料はバランスの良い配合で、多くの植物に適しています。
IB肥料(イソブチルアルデヒド縮合尿素)を含んでおり、ゆっくりと溶けて栄養を供給するため、根に優しく肥料成分が無駄なく吸収されます。
各肥料の特性を理解し、サボテンの成長段階や栽培環境に応じて適切に使用することで、健康で美しいサボテンを育てることができます。
アミノール科学研究所 サボテン専用肥料
アミノール化学研究所の液体肥料はチッソ5・リン酸6・カリ5の割合で配合されており、豊富な栄養分がサボテンの美しい花を咲かせます。
使い方は簡単で、5号鉢の場合は大さじ1杯程度を根から離れた土に混ぜ込むだけです。
サボテンの肥料の与え方まとめ
- サボテンに適した肥料の種類には、液体肥料、有機肥料、固体肥料があり、それぞれの特性に合わせて使用することが重要。
- サボテンに肥料を与えるタイミングは、生育期の春と秋が最適で、休眠期の真夏と真冬には与えないことが大切。
- 初めて肥料を与える場合は、規定量よりも薄めに与えて、サボテンの根を肥料焼けから守るようにする。
- 植え替えを2年以上していない場合や実生栽培中のサボテンには、肥料を与えないことが推奨される。
- 肥料の与えすぎは肥料焼けを引き起こすため、適切な量と頻度を守り、特に固体肥料や有機肥料は少量で十分な効果を得られるように注意する。